飲食業界は休める業界に変わる

先のコロナウイルス禍によって、大きなダメージを受けているのが飲食業界です。あなたはそんな飲食業界にどんなイメージをお持ちでしょうか?ツラい・しんどい・休めない…と思い浮かべた方もきっといるはず。でもそれって昔からずっとあるイメージで、今は実際のところどうなんだろうと思いませんか。いくつか飲食業界に属する企業の実態を覗いてみたところ、まさかの結果が判明しました!

およそ6割が『休めない』と感じていますが…

およそ6割が『休めない』と感じていますが…

ある求人サイトによる飲食業界で働く方を対象としたアンケート調査によると、『休みが十分でない』と感じている方が、全体のおよそ6割にのぼることが分かっています。

さらにその中でも半数以上の方は、『改善される見込みもない』と回答!

 

“やっぱり休めないのは、昔から変わってないじゃん”そんな皆さんの心の声が聞こえてくるようで僕もツラいです。

ですがこの数字、決して見た目だけで判断してしまってはダメです。

というのも、休日体制をはじめとした会社のシステムを動かしているのは、当然ながら本社の人たち。

察しのいい方はお気づきかもしれませんが、そうなんです。

本社で動いていることって、なかなか現場の人間には伝わってこないんですよね。

これは企業規模が大きくなればなるほど、そうなんじゃないかと思います。

 

つまり何が言いたいかというと、会社としてシステム改革に動いていたとしても、それを現場で働く社員たちが実感できていないということです。

なぜ、僕がここまで断言できるのか。それは僕がこの情報を手に入れたからです!

ここからは企業の実名とともに、どんな取り組みが行われているのかをご紹介していきたいと思います。

ココイチでおなじみの『株式会社 壱番屋』

ココイチでおなじみの『株式会社 壱番屋』

『カレーハウスCoCo壱番屋』と聞けば、知らない人の方が少ないのではないでしょうか。

そんな人気店を運営しているのが、この株式会社壱番屋さんです。

日本を代表する飲食店が、働き方改革の一環として導入したシステムが『勤務時間インターバル』というシステムです。

 

あまり聞き馴染みのない取り組みですが、すごく単純にお伝えすると、“社員の長時間拘束”を防ぐためのシステム。

これまで壱番屋さんでは、ほとんどの店舗が午前11時~翌午前0時までの営業時間をとっていました。

もちろんこれとは別に開店・閉店作業があるので、社員は実質、午前10時~翌午前1時まで拘束されることになります。

退勤から次の出勤まで、わずか9時間。

これが社員に過酷な労働環境をもたらしていたことは、言うまでもありませんよね。

 

そこで『脱・長時間拘束』を目指して導入されたのが、勤務時間インターバルです。

ルールはいたってシンプルで、『退勤から翌日の始業までの間を、10時間以上あける』というものになります。

 

壱番屋さんがすごいのは、このシステムを浸透させるために柔軟な対応ができていることです。

例えば締め作業は、これまで担当できなかったパートタイマーもできるようにしたり、シフトの見直しを徹底。

さらに『どうしても人手が足りない!』という時は、営業時間の変更・閉店時間の前倒しまで認めているんです。

結果、今では対象となる社員約400名のほぼ全員が、勤務時間インターバルに則った働き方を実現。

今はこの取り組みを、フランチャイズ店に広げていく段階に突入されています。

 

社員の負担軽減を目指した働き方改革としては、シンプルにして効果を発揮した良い例かと思います。

有名ファミレスチェーン店を展開する『株式会社 すかいらーく』

有名ファミレスチェーン店を展開する『株式会社 すかいらーく』

こちらも言わずと知れた有名店をいくつも展開する企業の一つ。

“ガスト”や“バーミヤン”、“ジョナサン”といえば、あなたも一度は利用したことがあるのではないでしょうか。

そんな株式会社すかいらーくさんが導入したのが、『時短営業制』。

およそ8割の店舗で、深夜2時~朝5時までの営業を行っていた同社。

それを原則深夜2時には閉店し、朝7時に開店するという時間短縮に踏み切りました。

もともと深夜帯の客数が減少していたそうで、社員の負担を減らすべく、このタイミングで導入した訳ですね。

 

気になる結果ですが、深夜帯に働いていた社員の労働力を別時間帯に分配できたことでサービスは向上

客数の増加にも繋がったということで、大成功でした。

 

また『地域正社員制度』の導入もスタート。

これは転勤がなく地域に密着して働ける社員のことで、定年制度や連休の取得といった待遇面も充実しています。

勤務時間も412時間の5つのタイプから選べるなど、社員のライフスタイルに合わせた働き方が実現できる制度です。

 

さらに!離職率の高さを問題視した同社は、教育システムの改革にも着手。

これまで調理過程において、「こんがりと焼く」や「ささっと炒める」など、仕上がりに個人差がある指導を行っていました。

業務の覚えにくさという問題点はもちろん、均一な味をお届けしなくてはならないチェーンにとって、味のバラつきは致命的です。

そこで導入したのが『Teachme Biz』という、マニュアルを作成・共有できるシステム。

画像を中心に調理ポイントを伝えることで、これまでになく効率的な教育体制が整ったようです。

飲食業界の異端児!?『onakasuita株式会社』

飲食業界の異端児!?『onakasuita株式会社』

“おはしKitchen”や“煮炊きやおわん”を運営する、onakasuita株式会社。

ここが珍しいのは、飲食店でありながら土日祝日を定休日に設定しているところです。

本来、土日祝日といえば飲食店にとってはかきいれどきのはずですが、思い切った決断をされたようですね。

さらに正月休みをはじめ、夏季休暇も10日ほどあり、年間休日は最低でも122日というから驚きです!

 

これだけの好待遇を揃えているせいか、採用に困ることはほとんどありません。

口コミや紹介で十分まかなえるため、採用コストはゼロなんだとか。

また各店舗には店長を置かず社員間の上下関係をなくすなど、かなりチャレンジ精神にあふれた店舗展開をしていらっしゃる会社でした。

イメージだけで判断するのは危険です!

イメージだけで判断するのは危険です!

今日ここまでお伝えしてきた情報を聞いて、あなたの飲食業界に対するイメージは変わったでしょうか。

ガラっと変わったとまではいかなくても、『そういうことをしているお店もあるんだ~』くらいには感じて頂けていれば何よりです。

大切なのはそうやって何かしらの『気づき』があること。

イメージだけで避けるのではなく、まずは知る。

そこから自分に合う合わないを判断することで、きっとあなたの転職の幅は、ぐっと広がっていくと思いますよ!

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