いつも通勤に使う駅で、何気なく立ち寄ったコンビニで、出かけた先の観光地で。僕たちの毎日の生活シーンの至るところで、目にする機会が多くなった外国の方々。中でもお隣さんである中国から日本へ来ている方の数は、他の諸外国よりも突出して多いそうです。当然その中には日本で働いているor働こうとしている方も含まれています。となると、これから転職を考える方のライバルは日本人のみならず、中国の方々も含まれてくるはずです。厳しい転職活動でライバルたちに打ち勝ち生き残るためには、まずは相手を知ることから。今回は中国人の転職事情についてお伝えさせて頂きます!
日本にいる中国人は90万人以上!
僕は通勤に電車を利用しているのですが、外国人の方とすれ違わない日はないと言っていいくらいに、たくさんいらっしゃることを実感しています。
『どれくらいいるんだろう?』そう思って調べてみると、びっくりする事実が判明しました。
というのは合計の数ではなく、中国人が占めている割合です。
単純に日本に住んでいる中国人だけで、およそ74万人。
ここに日本人に帰化した中国人などをたすと、なんと92万人以上なんだとか!
中国の次に多いのが韓国ですが、それでもおよそ45万人。
いかに飛び出した数字かということが見えてきますよね。
『これは…、思っていた以上に…多い。』と感じたのが正直なところです。
また同時に、『住んでいる以上はお金が必要。お金のためには働かなくちゃいけない。ということは転職するときにライバルになるじゃないか!』と思いました。
しかし言っても彼らは外国人。ここは日本です。日本人が就職に有利に決まっている!と思いたいところだったのですが…。
調べれば調べるほど、どうやらそうも言っていられない状況だということが判明してきました。
これから、あるいは今まさに転職活動をしているあなた。
うかうかしていると、中国人に仕事を持っていかれちゃいますよ!
中国人のここが強い!
日本に中国人が多い理由は、住んでいる人がたくさんいるからという訳ではありません。
観光目的で訪れている場合も絡んできます。
よく中国人による家電や化粧品の『爆買い』が、春節のシーズンになるとニュースで流れていますよね。
お店によっては、中国語専門のレジやスタッフを配置しているところもあるほどです。
はい!気がつきました?
中国からたくさんの人が訪れ、それに対応するということは『中国語』が必須スキルになりますよね。
これは先ほど上げたような小売業に限らず、飲食や観光など、様々な業界に共通して言えることです。
当たり前ですが中国語が堪能な中国人の存在は、企業にとって大きな強みになってきます。
中国企業との交渉や商談となれば、より重要視されることは言うまでもありません。
職種にもよりますが語学力というアドバンテージは、よほどの日本人でなければ彼らにはかなわないでしょう。
どんな求人にも応募が集まる!
出稼ぎ労働者がたくさんいる中国人。
日本よりも物価の安い地域からやって来たなんてケースはよくあることです。
日本の市場で見ればそこまで高待遇ではない、もしくわ相場よりも低いような求人であっても、彼らは応募します。
それでも地元で働くよりは稼げるわけですから、当たり前です。
つまり企業は目の肥えた日本人を雇うよりも、比較的コストを削減しながら労働力の確保が実現できてしまうのです。
もちろん北京や上海など、日本の大都市の最低賃金を上回っているような場所もあります。
日本語が話せる中国人は、中国国内でも引く手あまた。
場合によっては日本で働くよりも、好条件を手にすることもありますが、果たしてそれはずっとそうでしょうか。
優秀な人材が欲しいのは、日本の企業にとっても同じことです。
同等の水準で彼らを獲得しにいく企業が出てきても、なんらおかしくはありません。
所得のレベルにかかわらず、これからは全中国人がライバルになると考えておいた方がいいでしょう。
日本人にはないハングリー精神
中国人が日本で働こうとするのは、お金のためだけではありません。
これは特に中国の若者に対して言えることですが、ハングリー精神にあふれているんです。
『日本のビジネススタイルを学んで、国に持ち帰りたい』や『日本の学校を卒業した後に、ビザを延長しなければならない』など理由は様々あります。
『でも言葉も文化も違う国でやっていくのは難しいのでは?』と考える方もいると思いますが、それも実は見当違い。
在日中国人の中で最も多いとされる20代の若者は、僕らの思っている以上に柔軟性があるからです。
実際、日本の職場に馴染むスピードも早いと言われています。
ここまでの情報で、いかに中国人が脅威となるかはお分かり頂けたかと思います。
ですが彼らにも弱点はあります。次はそこを深堀していきましょう。
むやみやたらと恐れる必要はなし!
中国人が就職をする時に重要視しているのは、新しいスキルが獲得できる仕事であるのかということです。
これは中国の就職活動に対するスタンスが強く影響しています。
日本人の就職活動というと、なんとなく『ここで働かせてください!』という姿をイメージしませんか。
中国ではこれが真逆なんです。
自分を一つの商品と考え、『僕・私なら、こんなことができますよ』と企業に売り込んでいきます。
だからこそ仕事で得られるスキルは、自分という商品の価値を高めるために重要になってくるのです。
一見たいしたことのようにも感じますが、裏を返せば“仕事を選んでいる”とも言えます。
中国人と日本人とでは、そもそも仕事選びのスタート地点が違うということを知っておきましょう。
やはり文化の違いは拭いきれない!
日本人以上に仕事よりもプライベートを大切にする傾向がある中国人。
正月や春節のシーズンが訪れると故郷に戻るためにまとまった休み、時には数週間にも渡る長期休暇を要求することもあります。
これは日本とは大きな違いですね。企業にとっても一社員が数週間にわたる休暇を取得することは想定していないでしょうから、懸念材料となりえます。
また家族や友人には情が厚いとされるものの、ビジネスで付き合う人間にはそうではないようです。
相手が上司や取引先の場合であっても仏頂面だったり、定時になるとパッと帰ってしまったり。
僕らが戸惑ってしまうような行動が、当たり前のように繰り広げられます。
もちろん彼らに悪気がある訳ではなく、愛想や気遣いが売り上げにはならないという合理的な考え方があっての行いです。
日本人のスタイルに合わせることをストレスに感じる中国人は、そもそもフラットに働ける職場を選ぶので、これもライバルが減る要因となるでしょう。
これで準備は万端です!
ここまで中国からやって来た人たちにはどんな強みがあり、弱点は何なのかを説明してきました。
正しい知識を備えていれば、むやみに恐れる必要はありません。
正々堂々と、同じ土俵に立つ者として渡り合っていきましょう。
もちろん変に敵対視する必要はありませんから、転職活動をする中で知り合った場合は情報を共有できる仲間として、繋がりを持っておくこともオススメですよ!