奨学金返済支援制度で学生も安心

今や学生のおよそ3人に1人が利用しているとされる奨学金制度。学費の高騰などによって、利用せざるを得ない人が増えているようです。しかし、多くの学生が卒業後の奨学金返済に苦しめられています。もしかするとあなたもその中の1人、もしくわこれから返済をしていかなければならない方なのかもしれませんね。そんな皆さんに朗報なのが、『奨学金返済支援制度』です。就職後の負担を軽減してくれるこの制度、しっかり知識として身に付けておいて、損はありませんよ!

あなたも奨学金制度を利用していますか?

あなたも奨学金制度を利用していますか?

これは独立行政法人日本学生支援機構の調査によるデータです。

1992年は22%だった奨学金の受給率は、その後年々と上昇し続け、2000年代に入ると50%を超える年も出てきました。

これには大きく分けて、2つの原因が存在しています。

 

まずは『授業料の高騰』です。

今からおよそ50年ほどさかのぼった1970年代。

国立大学の年間授業料は、約12000円でした。

『でも当時の1万円って、今の金額で換算したらたいして変わらないんじゃない?』なんて声も聞こえてきそうですが、今の金額で換算しても、たったの36000円なんです。

この授業料が70年代から90年代にかけて上昇していき、それと比例するように奨学金の受給者も増加していきました。

 

でも、それだけで爆発的に受給率が増加したわけでもないんです。

ここに2つ目の原因が絡んできます。

授業料が高騰し始めた70年代から90年代と言えば、ちょうどバブル景気が訪れている頃です。

世帯年収が増加していることもあり、高騰する授業料はそれほど負担と考えられていませんでした。

授業料と世帯年収が一緒に上がっていった感じですね。

ところが1992年に入り、バブルは崩壊。世帯年収も軒並みダウンしていきました。

そんな中で高い数字をキープし続けてしまったのが、授業料です。

収入は減っていくのに、授業料は高いままというアンバランス!

結果的に親に頼れない状況から、奨学金を受給する学生が増加していくこととなりました。

借金返済から社会人スタート…

借金返済から社会人スタート…

『奨学金や教育負担に関するアンケート調査』によれば、学生の奨学金平均借入額は3243000円。

月にして、16880円の返済をしなければならないことになります。

社会人になったとたんにです。

返済が滞れば督促や取り立てが始まり、信用情報にもキズがつくことに…。

奨学金がために「結婚」や「出産」を躊躇する方もいらっしゃるんだとか。

 

と、ここまでかなり重たい話をしてきましたが、学生の皆さんご安心ください。

こんな悲惨な状況を鑑みて、奨学金返済支援制度を導入する企業が現れ始めたのです!

ここからは、すでにこの制度を導入している企業の一部を、実名でご紹介したいと思います。

奨学金支援制度を導入している企業3選!

奨学金支援制度を導入している企業3選!

大和証券グループ

言わずと知れた大企業である同社。新入社員のために、手厚いサポートをしてくれるようです。

<対象者>

入社3年目頃までの社員で、奨学金返済義務のある方。

<支援内容>

返済資金を無利子で貸し付けし、社員の金利負担を軽減。

 

【ポイント】

会社が立て替えた分は、一時的に返済を猶予してくれます!

入社6年目以降に無利子で分割返済していくことになるので、資金計画もしっかり立てられそうです。

入社直後は収入が立ち上がったばかりで、その中で返済のやりくりが苦しいという声も多い中、6年という猶予期間はかなり助かるのではないでしょうか。

吉野家

大手牛丼チェーン店の吉野家も、この制度を導入していました。

<対象者>

吉野家でアルバイトとして働く大学生で、週3時間以上の勤務をした方。

<支援内容>

入学金と毎年の学費を全額貸与。4年間の勤務で全額免除。

 

【ポイント】

吉野家に就職しなくても、日本フードサービス協会に加盟する外食産業就職すれば、半額免除の対象となります!

また入社後4年間の勤務によって、返済を全額免除するという大盤振る舞いは圧巻です。

学生にとっては負担の軽減どころか、チャラになる可能性がありますし、企業にとっても社員定着となれば、まさにWin-Winな制度といえます。

オンデーズ

こちらは眼鏡販売を手掛ける企業なんですが、一風変わったシステムを導入されていらっしゃいました。

<対象者>

奨学金の返済を続けている社員で、独自の『社内試験』に合格した方

<支援内容>

毎月の給与に返済支援金を上乗せすることにより支給。

 

【ポイント】

毎年10人弱が応募するという同社の支援制度ですが、独自の社内試験に合格するのは12人なんだとか。

気になる試験内容は、大学入試の過去問題から選んでいるようです。

また自己PRのプレゼンテーションも行い、対象者がどれだけ勉学に励んできたのかを見極めているそう。

単純に『支援が欲しい!』だけでは手に入らないあたり、社会の洗礼を浴びる人も多いのではないでしょうか(汗)。

奨学金に縛られない社会人デビューを!

奨学金に縛られない社会人デビューを!

今回ご紹介してきた学生の奨学金返済を支援する企業は、僕が一部抜粋してきたものにすぎません。

まだまだ数こそ多くないものの、他にも実施している企業はあります。

こうした制度を上手く活用して、学生の皆さんには大きな希望を持って社会人デビューして頂ければ何よりです。

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