全国におよそ1200万人いるとされている、美容師の有資格者。看護師の有資格者が200万人程度ということから考えても、いかに美容師という仕事が人気であるかが分かりますよね。しかし実際に美容師として働いている方は、たったの49万人!美容師の世界で10年間活躍している人なんて、ほとんど生きた化石状態なんだとか。今回はそんな美容師業界の“なぜ退職者があとを絶たないのか”について、また“なにか復帰に値する対策は打たれていないのか”を探っていきたいと思います!

10年目離職率は脅威の92%!

10年目離職率は脅威の92%

美容師の世界に限らず、転職や退職はどこでも起こり得るものです。

それはそうなんですが、この数字には正直僕も驚きました!

厚生労働省の「産業別入職率・離職率」というデータによると、美容師さんの離職率(勤務先の変更含む)は、1年目でいきなり約50%にまで及んでいます。

美容師に憧れて飛び込んできたはずなのに、その半分の方たちが…。と考えると、かなり厳しい世界なのかなと考えてしまいますね。

これが3年目ともなると、約80%に跳ね上がります。もうこの勢いは止められません。

10年目では約92%になり、出会えたらラッキーくらいなレベルの数字が出ています。

確かにいつも美容院の前を通りかかると、朝は早くから夜は遅くまで腕を磨くために練習されている姿は見かけたことがありますし、『大変そうだなぁ』とも感じていました。

でもまさかここまでとは、本当に驚きです。

これにはきっと他にも理由があるはず。どんなことが退職の引き金を引いているのか、ちょっと覗いてみることにしましょう。

美容師って大変

美容師って大変

まず目立った意見は、『拘束時間が長い!!!』でした。

やっぱりそうなんですね。美容院ともなればお客様からの指名なんかもあるでしょうし、当然そういったものは突発的に起こるでしょうから、予定なんかも立てづらいのでしょうか。

これに類似する意見として、『出産を機に辞めた』という声もありました

拘束時間の長さから、『とてもじゃないけど子育てとの両立は無理!』とするものがほとんどです。

これは解決すべき問題の中でも、かなり優先順位は高そうですね。

 

お次は美容師ならではかもしれません、お肌の悩みがあがってきました。

イメージしてみると、美容師の方ってすごく手を酷使されてますよね。

シャンプーなんかは水も使っていますし、髪の毛を染める染料なんかも、決して手に優しいものではなさそうです。

いろんな意見がある中で、『美容師を辞めない限り治らないと医者に言われた』なんてものもあって驚きました。

 

そして意外だった退職理由がコチラです。

『オーナーからの売り上げに対するプレッシャーがツラい』

美容師さんにも売り上げの目標があるんですね~。

場所によって様々なのかもしれませんが、きっと美容師を志している人の中で、数字を求められることに困惑する方も多いのではないでしょうか。

他にも『仕事が大変な割に給料が安い』や『休みが取りづらく、指名があれば休日も出勤しなければならない』などなど、あげ始めればキリがありません。

元美容師の皆さんは今、どこで働いている?

元美容師の皆さんは今どこで働いている

の答えはズバリ、資格や経験が活かせる場所です。

具体的にはアイリストやネイリストをはじめとした、似たような業界ですね。

一部では事務スタッフや営業など、思い切ったキャリアチェンジに乗り出している方もいらっしゃいました。

『手荒れが減った』『給料がよくなった』『定時で帰れるようになった』『土日に休めるようになった』など、皆さんポジティブな印象です。

ですが、本来はどなたも一度は美容師を志した方々ばかり。

何か美容師として復帰できる策はないものでしょうか。

夢を諦めるにはまだ早い

夢を諦めるにはまだ早い

いろいろと考えを巡らせながら、僕なりに一つの答えを出してみました。

それが『商業施設内にある美容室で働く』ことです。

『???』皆さんの頭の上に、クエスチョンマークが浮かんでいるようなので、どういうことなのか説明させて頂きます。

 

  • 拘束時間の長さが解消できる!

退職理由でもっとも目立った問題である『拘束時間の長さ』は、商業施設内の美容院で働くことによって解消されます。

皆さんも一緒に思い出してみて下さい。

お住まいの近くにある大きなショッピングセンターって、何時まで営業していますか。

きっとほとんどの場合、深夜までやっているケースはないはずです。

ショッピングセンターが閉店するということは、当然ぞの中にあるお店も閉店せざるを得ません。

これは拘束時間を解消するには、もってこいの条件ですよね。

さらに、そういった美容院は予約を必要としていないところもあるんです。

これで『休日なのに指名があるから出勤しなきゃ』というジレンマともお別れでいちゃいます。

多店舗展開しているようなら、応援体制もバッチリなはず。

『子供の急な発熱で!』なんてことが起こりがちな子育て世代の方にとっても、これはかなり助かるのではないでしょうか。

 

  • そのほかの問題もしっかり解決!

給与については全てとはいえませんが、今回僕が調べてみた中では昇給があり、賞与もしっかり年2回以上ある美容院はカンタンに見つけられました。

また『オートシャンプー』なるものを導入している店舗もあり、これなら手荒れという問題も解決できそうです。

それからこれはメリットになるかはわかりませんが、高度な技術を必要としていないという点も注目してみるのはどうでしょうか。

“最新の技術”や“最新のカラー剤”など、かなり凝っている美容室に比べると、スピードを重視する傾向にあるみたいなんです。

基本的な美容師としてのスキルをお持ちの方であれば、きっとブランクも感じにくいと思います。

もう一度美容師として活躍しよう!

もう一度、美容師として活躍しよう!

元美容師の方々の声に耳を傾けてみると、

『技術もカラー剤も入れ替わりの激しい世界。今戻っても浦島太郎状態になるだけ。』

『子どもの手が離れれば復職も考えるけど、今の状態じゃとても無理!』

『せっかくの資格、このまま眠らせておくのはもったいない気持ちはある。』

やはり皆さん心のどこかで、美容師に対する気持ちは残っていることが分かりました。

今日僕がお伝えした解決策の一つ、『商業施設内の美容院』は、あなたが抱える不安要素を一つでも払拭できたでしょうか?

これを機会にして、美容師としての道を再び歩み始めて頂ければ何よりです。

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