出戻り社員のメリットを徹底解説

“転職をしてみたもののなんかイメージと違った”、“やっぱり前の会社にいた方がよかったかも”そんな声を耳にしたことはありませんか。今回注目するのは『従業員カムバック制度』。いわゆる出戻りというものですね。『出戻りってなんだか気まずくて踏み込めない…』と考えているあなた。企業側が出戻りをどう考えているのか気になりませんか。僕が本音を聞いてきたので、こっそりお伝えさせて頂きます!

従業員カムバック制度ってなに?

従業員カムバック制度ってなに?

退職理由は人によって様々ありますよね。

育児や介護、あるいは配偶者の転勤のためであったり、就学・留学・転職などキャリアアップのためという方もいらっしゃいます。

従業員カムバック制度はそうした方々が対象で、本人の希望により企業側が再雇用するという制度です。

企業によって『再雇用制度』や『ジョブ・リターン制度』、『キャリアリターン制度』と呼ばれることもあります。

 

厚生労働省による「平成29年度 雇用均等基本調査」では、日本のおよそ3割の企業がこの制度を設けていることが分かりました。

3割?だけ?少なくないですか?』と僕も最初は思ったのですが、この数字はあくまでも制度として用意している企業の数です。

実際のところ、制度はなくても再入社を受け入れたことがある企業は、全体の約7割!

ほとんどの会社が出戻りによる再入社・再雇用を認めていることが分かりました。

 

つまりこの時点で、『出戻りってなんだか気まずい…』と感じる必要はないことが判明。

もう少し詳しく掘り下げて見ていきましょう。

人手不足がカムバックを後押ししました。

人手不足がカムバックを後押ししました。

これほどまでに社員の出戻りを良しとする企業が増えているのには、ちゃんとした理由があります。

もっとも大きく関係しているのが、慢性的な人手不足です。

転職が当たり前になったこのご時世では、一度入社した会社で定年まで働くというケースの方がレアになりつつあります。

ある人はやりがいを求めて、またある人はより高い条件を求めて。

理由は人それぞれですが、企業が退職によって人手不足に陥るというのは変わりません。

また当然ですが、どの企業も優秀な人材を求めているのは同じ。獲得競争は激しくなる一方でした。

 

そんな状況もあって、『従業員カムバック制度』は注目を浴びるようになります。

元社員が復帰するメリットは会社だけではなく、求職者側にも。

お次はそのメリットについて、説明させて頂きますね。

『出戻り』って、いいこと尽くしです!

『出戻り』って、いいこと尽くしです!

企業と求職者ともにメリットはいくつかありますが、ここでは主に求職者側のメリットについて2点、お話しさせて頂きます。

 

  • “こんなはずじゃなかった”がまずありません!

当たり前ですが出戻りという以上は、一度は所属していた会社です。

仕事内容はもちろん社内の人間関係など、部外者では知り得ないようなことまで分かっているのは、他の転職者と比べて大きなアドバンテージとなります。

また他社ではイチから教育をしなければならないところですが、それも不要。

即戦力として活躍できるので、これは企業にとってもコスト削減になり嬉しいところです。

 

  • 会社に新風を巻き起こすチャンスにもなる!

期間によって程度の差はあるでしょうが、少なくとも出戻りを検討する人が他の社員と違う環境で過ごしてきたことに違いはありません。

他の人よりも優れている部分、反対に劣っている部分が認識できている可能性が高く、これまでになかった知識やスキルを身に付けていることも考えられます。

こうした人材は大小問わず、どの企業も喉から手が出るほど欲しいはずです。

場合によってはサービスの向上や、社内に革命を起こすきっかけにだってなりますからね。

こうしてみると、最初にお伝えした7割の企業が出戻りを認めているのも納得がいきませんか。

 

企業からしてみると、できる社員は獲得できるわ、採用コストは抑えられるわ、おまけに出戻りの実績までついてくるわでバンバンザイ!

出戻りに対するハードルは、だいぶ低くなってきましたか?

最後にちょっとした注意点をお伝えして、今日はおしまいにしたいと思います。

出戻り前提の退職にご注意ください!

出戻り前提の退職にご注意ください!

メリットがたくさんあることは、もうお分かり頂けたかと思います。

ですが、『じゃあ自分も一回くらいは外の世界を経験してみるか~、それで出戻ってこよう!』と安易に考えるのは注意が必要です。

というのも、そういった気軽な退職者が続出しないようルールを定めている企業があるかもしれないからです。

 

それは例えばこんなものがあります…

  • 退職理由が結婚・出産、介護、配偶者の転勤、留学によるものだった場合
  • 3年以上勤続していなければならない
  • 出戻りの意思表明が退職から5年以内であること など

 

また出戻り後の待遇については、在籍する社員から不満が出ないよう考慮されるケースもあるようです。

結婚や出産、介護など、やむを得ない事情によって退職された場合は、パートや契約社員など復職に選択肢を持たせている企業も見られます。

なんにせよ、まったくノーリスクではないということだけは頭の片隅に置いておきましょう。

結論!出戻りは悪いことじゃない!

結論!出戻りは悪いことじゃない!

今回お伝えしてきた従業員カムバック制度。

見渡してみると、トヨタ自動車・パナソニックといった大手メーカーをはじめ、サントリー・森永乳業などの飲食関連業、GUやニトリを筆頭とした小売業など、ほんとうに多くの企業が導入されていました。

またこうした大手企業の中には、出戻りに際して退職理由は不問としているものもあり、大きく門は開かれているようです。

転職をしたけど『なんだかなぁ…』と感じている方、あるいは退職せざるを得なかった方。

心機一転新しい場所に移るのもありですが、一度『出戻り』という選択肢を考えてみませんか。

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