結婚や子育てを機に仕事から離れているという方は、世の中にたくさんいらっしゃいます。その中には“落ち着いたら仕事復帰しようかな?”と考えている方も、少なくないのではないでしょうか。
しかし同時に、『どこを選んだらいいだろう?』『“ブランク歓迎”って書いてあるけどホントかな?』といった疑問が、たくさん生まれてくるはず。
今回はそんな疑問を解決すべく、あなたにピッタリの復帰先をお教えします!
目次
看護師の退職理由
転職という行為が当たり前になった現代。もちろん看護師だって例外ではありません。
しかし退職理由には、ある程度の共通点があるんです。
今回、実際に看護師(転職経験あり)として働く方々に退職理由を聞いてみました。
『職場での人間関係に疲れてしまいましたね。/30代女性』
『“女”同士の張り合いにうんざりしちゃって。/20代女性』
『優しい人こそ辞めてしまう。白衣の天使なんて幻想ですよ(笑)。/40代女性』
いきなり重~い話をしてしまいましたが、どれも共通しているのは“人と人”の間で生まれるトラブルということです。
ですがこれって、どんな場所で働いてもついてまわるものだと思いませんか。
『ちょっとした意見や認識の食い違いから、思わぬトラブルに発展してしまった』なんてこと、あなたも経験があるのでは?
これは看護師に限らず、どの業界・職種に関係なく、誰もが抱えている問題です。
その中でも看護師という仕事に就いているからには、“人の役に立ちたい”という考えはみんな同じはず。
せっかくならあなたのその想いを存分に発揮できる場所で働きたいと思いませんか。
転職を決める理由はみんなだいたい同じ。
重く考えすぎずに思い立ったが吉日、行動に移しましょう!
次は、様々な職場で活躍する看護師のみなさんにお話を聞いてみました。
介護施設で働くってどんな感じですか?
まずは介護施設です。早速、みなさんの声をご紹介します。
『基本的に服薬を見守るだけなので気が楽ですね。パート勤務もオススメです。/30代』
『病院で働くのはハードルが高かったので、介護施設を選びました。/20代』
『高い技術が求められることはないので、復帰にはもってこいですよ。/30代』
『自立した利用者さんばかりの施設なので、楽しく働けます。/20代』
こちらでは、ポジティブな声が多く聞こえてきました。
利用者さんの要介護レベルにもよるのでしょうが、比較的復帰のハードルは低そう。
“復帰してバリバリ働きたい”という方よりは、“仕事はほどほどに”という方にオススメの仕事ということが分かりました。
一部、『夜勤があると身も心もキツイ』や『看護師が少ない施設では自己判断で行う業務も多く、プレッシャーを感じる』という意見もありました。
転職の際は、こうした勤務時間やスタッフ構成も気を付けてみましょう。
訪問介護で働くってどんな感じですか?
『単独行動が多くなるので、豊富な知識や判断力が必要です。/30代』
『ちょっとしたことで、ご家族からクレームが入ることもありますね。/30代』
『とにかく雨の日が大変!時間が押せば、後にも響いてきちゃって。/20代』
利用者さんが施設を訪れる介護施設とは異なり、看護師が直接利用者さんの自宅で働くことになる訪問介護のお仕事。
利用者さんのみならず、ご家族の目に触れる場面も多く、トラブルも発生しやすいようです。
しっかりとした対人スキルも必要となってくるでしょう。
また単独での行動がほとんどであるため、知識・スキルなど一定以上のレベルも求められます。
この仕事は、“復帰後も現役時代の経験をしっかり活かしたい”という志向の方にオススメできそうですね。
クリニックで働くってどんな感じですか?
最後はクリニックで働くみなさんに、話を伺ってきました。
『少人数のクリニックは、どうしても急な休みが取りづらい。/30代』
『人手が足りなければ何でもやるので、“広く浅く”の知識が必要です。/40代』
『個人クリニックは夜勤も会議もないから楽ですね。/20代』
『大きな病院に比べれば給料は下がるけど、勉強会なんかもなくていいですよ。/20代』
こちらはメリット・デメリットがはっきりと分かれる結果となりましたね。
30代40代の子育て世代からの声で目立ったのは、“拘束時間が長くなりがち”というものでした。
子どもの急な発熱や学校行事など、思いだにしないトラブルも発生しがちなこの世代。
もちろんクリニックの規模や環境にもよりますが、融通の利く場所を探している方はギャップを感じてしまうでしょう。
一方で比較的若い世代からは、規模の小ささによるメリットが目立ちました。
子育て世代に比べて身軽なことも影響したのでしょうか。
特に会議や勉強会がないという意見。忙しい日々を送る看護師にとって、充実した研修をむしろ足かせに感じる場合も多いようです。
特に今回は復帰を目指す方々が対象ですから、『研修制度が充実しています!』という求人広告の文言は、さほど気にする必要はないと思います。
また規模が小さいクリニックでは、少人数であるがゆえに業務が多岐に渡るようです。
こちらは看護師として一つの仕事に専念したいのか、それともいろんな業務をこなしながら成長したいのか、個人の考え方によって捉え方も変わってきそうですね。
さて、クリニックで働くことがピッタリな方ですが…。こちらは一度看護師として働き始めたものの、現在の職場に不満を抱えている若い世代の方にオススメができそうです。
現役看護師が教える!こんなところで働きたい!
せっかくの機会だったので、『どんな場所なら働いてみたいですか?』と聞いてみました。
実際に第一線で活躍中のみなさんですから、これは貴重な情報ですよ!
『眼科や耳鼻科、美容外科は夜勤がなくてうらやましい!』
『美容皮膚科は品のあるお客様が多いみたいで、変なクレームもないみたいです。』
『独身なら大きな病院!結婚したら夜勤のない場所!』
『このご時世、感染症対策(ゴム手袋・エプロン・マスク)がしっかりしていないとね。』
『紙のカルテよりも、電子カルテを使っている場所がオススメかな。』
『院内に保育施設があると、安心して働けます!』
いかがでしょうか?これらはあくまでも一部です。
面接の際など、実際に働いている看護師さんと会話するチャンスがあった場合は、『どうしてここで働いているんですか?』と、さりげなくメリットを引き出してみるのもありです。
情報は多いに越したことはありません!
ここまでたくさんの現役看護師さんたちの声を聞いてきましたが、どなたにも共通していたことがあります。
それはできるだけ多くの情報を多方面から仕入れていたということです。
求人サイトはもちろん、ハローワークや口コミなど、中には『求人サイトはいい事しか書いてないから信用できない!』なんて辛辣なコメントも頂きました(涙)。
今はネットが普及し、ちょっと検索すればいくらでも情報が手に入る時代です。
ひょっとすると、あなたが転職先の候補にしている場所の口コミだって出てくるかもしれません。
待遇などの条件だけでなく、こうした“生の声”を仕入れることも意識的にやってみてはいかがでしょうか。
あなたはココで働くべきです!
最後に、今日のおさらいをしておしまいにしましょう。
<介護施設>
『経験は活かしたいけど、現役のときほどはちょっと…。』『久しぶりの復帰でにぶっているし、いきなり大病院はちょっと困る。』という現状維持志向をお持ちのあなたにオススメ。
<訪問看護>
『仕事は責任感を持ってやり遂げないと気が済まない!』『せっかくの経験とスキル。活かさないなんてありえない!』という上昇志向をお持ちのあなたにオススメ。
<クリニック>
『無駄な会議や勉強会に割く時間なんてもったいない。』『職場の規模より、自分がなにをできる場所なのかが重要。』という効率志向をお持ちのあなたにオススメ。
以上!
それぞれの職場にメリット・デメリットは存在しますが、あなたにとって一番の優先事項はなんなのかを考え、最適な場所を見つけて下さいね!