運行管理者の労働環境を改善するIT点呼をプロの目線で解説!

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物流の仕事と聞いて真っ先に思い浮かべるのはドライバーかもしれませんが、その裏でとても大切な役割を担っている人たちがいます。それが今回取り上げる『運行管理者』の皆さんです。トラック・バス・タクシーなど、一定数以上の営業用車両を持つ事業所は、国家資格である運行管理者としての資格所有者を配置しなければいけないルールがあります。つまり物流業界の縁の下の力持ちといったところですね。しかし業界が抱える問題点は多く、運行管理者も例外ではありません。今日はそんな現場で起こり始めた、ちょっとした革命についてお話させてください。

たしかに働き方改革はあった、でも何も変わらなかった。

すっかりこの言葉も馴染んできましたね、『働き方改革』。

もちろんドライバーや運行管理者が属する世界でも、改革は行われています。

ですが…『なんにも変わっていない!』という声が上がっているんです。

いえいえ、確かに働き方改革は行われています。行われているんですが、その内容に問題があったみたいです。

その大きな一因となっているのが、時間外労働時間の上限時間。

運行管理者や事務、リフトスタッフといった、ドライバー以外の上限時間は年間360時間。

一方同じ場所で働くドライバーはというと、年間960時間以内(202441日施行予定)となっているんです。

その差、600時間!!!

 

『でも運行管理者の上限時間が短くなっているならいいのでは?』とお考えのあなた。

現実は、そう簡単にはいかないみたいですよ。

運行管理者は対面でなければできない仕事

というのも運行管理者の仕事を思い浮かべてみてください。

安全で確実な運行をするには、ドライバーの勤務状況をしっかり把握し指示を出す、いわゆる司令塔的な存在が欠かせません。

もちろんそれが運行管理者という訳ですが、ここに問題点が存在します。

多くの運行管理者が共通して行う業務の中に、『点呼』というものがあるのですが、これが対面でなくてはいけないというルールがあるんです。

 

『対面』ということは、顔と顔を合わせなければなりませんよね?

ここで思い出して頂きたいのが、時間外労働時間の上限600時間の差です。

本来なら運行管理者は終業の時間になるとき、ドライバーはまだ帰ってこないという状態が発生します。

でも点呼はしなければなりません、対面で。

つまりどれだけ上限時間が短くなろうとも、ドライバーが帰ってこない限り運行管理者は仕事が終えられないということです。

これこそ働き方改革が実施されているにもかかわらず、何も変わらなかった原因です。

 

ところがここにきて、この問題を根本から解決してくれるツールが登場しました。

IT点呼で運行管理者の悩みが消える!

対面しなければできない仕事に問題があるということで生まれたのが、対面しなくても点呼が可能なシステム、『IT点呼』です。

コロナ禍で何かと話題になった、テレビ会議に似たようなものを思い浮かべて頂ければいいかと思います。

テレビ電話やPCカメラを使用し、対面で行っていた点呼を疑似体験できるシステムです。

IT点呼を実施するには安全性優良事業所(Gマーク)認定を受け、一定の条件を満たしていなければなりませんが、画面を通して点呼ができるこのシステムは、多くの運行管理者の皆さんの働き方に革命をもたらします。

実際に運行管理者として働く方に意見を聞いてきたので、生の情報を皆さんにもお伝えさせて頂きます!

IT点呼って、実際のところどうですか?

うちの会社は長距離輸送を扱っているのですが、これがとてもやっかいで。

僕ら運行管理者が行う点呼業務の時間帯が、バラバラになってしまうんですよ。

つまり、曜日だとか時間帯だとかを問わず行わなくちゃいけなくってさ。

とてもじゃないけど、規則正しい勤務なんて夢のまた夢って感じだったね。

実際、運行管理者の超過勤務やシフトが組めなくなった支店では、無人にせざるを得なくなって、点呼業務が滞っちゃうことがあったって聞くこともある。

 

でも、IT点呼ってのが導入されてからは、かなり変わったね。

わざわざドライバーを待ってる必要がなくなったんで、まずは点呼の効率も実施率も抜群に良くなった。

それからIT機器の導入で、今まで以上にドライバーの健康状態はもちろん、アルコールの有無を厳密にチェックできるようになったよ。

 

今は社内のシステムと連携させて、より運行管理や配車業務を簡素化させることを目指しているところさ。

 

■運行管理者/40代・男性

今日が運行管理者としての第一歩!

いかがだったでしょうか。

僕は仕事柄、運行管理者の募集を行う原稿に携わることがよくあるんですが、先ほど上げたような問題点から、なんとなく応募が集まりにくいイメージでいました。

ところがこうやってふたを開けてみると、ちゃんと対策をうっている企業があることが分かってよかったです。

これから運行管理者に挑戦しようとしている、あるいは運行管理の仕事に不満を持っているあなた。

IT点呼を実施している企業を調べてみてはいかがでしょうか?

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